今回は腸管吻合ビデオ制作のきっかけ話…
そこはアフリカのとある紛争地。
紛争地激化に伴い、所属する組織が8年前から介入していたのでした。
やがて事態は落ち着いてゆき、安全とは言わないまでも、現地人材で対応できるだろうということで、徐々に引き継ぎを始めたのでした。
そこでの医療の質の継続的な改善にどう取り組んでいったら良いかと、案を練ったのです。
結果、医療(主に手術治療)のアウトカム評価をして、データを見ながら皆で改善案を出し合う。という流れになりました。(この話はまた後日)
また、実際のトレーニングも実践しておかなければという話になり、まずは現地で気になったポイントに焦点を絞ってやっていこうと…。
ここでは腸チフスによる消化管穿孔が多く、その場合腸を切除して繋がなければなりません。
医療資材の関係から、昔ながらの糸と針で縫います。
上手く縫えていないと、縫い目の隙間から液漏れを起こし再手術になります。
いくつかポイントがあり、現地の市場で仕入れた腸(やぎ)を使って皆で練習することにしました。
昨今、医療の各種スキルがビデオで閲覧できます。
(特に関節鏡が多い。記録した映像がそのまま使えるからでしょう。)
しかし、外科の基本的な手技に関する映像は思ったより少ないと感じます。
…あったとしても美しくない。
この時、同僚の外科医に「帰国したらチームを結成してビデオを作る」と約束したのでした。
腸管吻合ビデオ制作 その2 へ続く…。
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